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2017.7.28 最終確認

日焼けした外装のリニューアルを検討する

花王のワイドハイターEXによる黄ばみ取り(ホワイトニング)がすごいらしい

SE/30の機体外装およびキーボードの黄ばみについて、ここ数年で「酸素系漂白剤+紫外線」という画期的な方法が見つかり、ネットで話題になっています。以下のページでは、原理、事例のページまでずっとリンクされています。当店でもいずれ試してみる予定です。

      http://d.hatena.ne.jp/kaorun/20130916/1379315625

以下は以前の記事です。

 紫外線は大敵。夏のお肌ではないが一世を風靡したベージュ/グレー系のデスクトップは、こんがり小麦色

かつてのデスクトップ情報機器の外装色はどれもグレー、ベージュ、ホワイト系がほとんどでした。オフィス空間の事務用製品は無機質なグレー系を基軸にすることで、どのメーカーのどの製品をもってきても組合わせがしやすく、機能的にレイアウト変更ができることが重視されたからです。また昭和50年ごろまでの情報機器の外装は基本的に金属ケースが多かったのですが、その後は急速にプラスチック樹脂で成形されたものに移ってきました。

プラスチック樹脂で成形された情報機器を長期保管するのに大きく立ちはだかるのが樹脂の変色の問題です。この原因は紫外線なのですが、ここでは詳細は割愛するので各自調べてください。

こんがり日焼けしたSE/30 のボディについて「この色はなんとかならないものか!?」とあれこれ思案したことにについて記します。

なお日焼けしたプラスチックの漂白については、SASAKI Ichiro 氏のすばらしい実験レポートが公開されているので紹介させていただきます。とくにMac ユーザーにとってはたいへん有意義なデータを提供してくれており、感謝、感謝です。

      http://homepage2.nifty.com/sskicr/(リンク切れ)

 対応は「塗る」「削る」「何もしない」の3択

変色した層自体を「削る」方法には表面をプラスチック製研磨剤でサンドブラストする方法があります。

サンドブラストといえば、ふつうは金属製研磨剤でバイクのエンジンやホイルの表面の酸化膜を落とす手法なのですが、プラスチック用の研磨剤は入手がむずかしく、サンドブラストの装置についても都会近郊でないと時間貸ししてくれるところもないことから、当店のような田舎ではなんともいかんともしがたい状況です。

そこで「削る」方法が使えない、つまり「引けない」のであれば足せばいいのです。つまり「塗る」、上から塗って隠せばいいのです。

一般店・ホームセンターで入手しやすく、皮膜が強いといえば「カースプレー」。

   ホルツ社の場合、

     ダイハツ W19

     トヨタ 045

     トヨタ T-099

の順番でもともとのSE/30 の色に近いのではないかと思われます。(色見本帳での確認なので責任は持てませんが)

カースプレーはもともとピカピカな車のためのものなので光沢が出ます。一方、情報機器はオフィス内で使うので一般的にはつや消しです。塗装に関する情報も各自入手し、研究、試行ください。

 問題は「Macintosh SE/30」のロゴ

外装をながめてみると塗装のマスキングには3ケ所に配慮が必要なことがわかります。

 (1)背面の製品シール、バーコードシール、AC電源のシール。

      これは一度はがすか、表面から保護シートを貼って塗装すればOK

 (2)前面の5色アップルマーク。

      粘土を詰めるか、テープを切り抜いて貼付けて保護。あとでカッターナイフなどで修正すればOK

 (3)Macintosh SE/30 のロゴ。

      ...???   ロゴはとてもマスキングできない。

      といって文字の隙間が変色したままではいやだし、ロゴなしはあり得ない。

         → それならロゴを作ればいい。

 

ということで転写シール「クロマテック」を特別注文することを検討してみました。

こすってはがすアレです。別名をインスタントレタリング(略してインレタ)ともいいますが、かつて自作アンプなどに熱中した世代にはおなじみ(鈴蘭堂が扱っていた)の転写シールのこと。

当然出来合いのシールや同じ書体はないので、自分でデザインして特注することになります。転写したあとは、はがれないようにサンハヤトのレタリング固定剤 MODEL SY-100(つや消し100cc)を吹きつけのが基本的な処理です。(現在は販売完了とのこと。製品には水性アクリル樹脂と書いてあります。)

つや消しクリアラッカーだと吹き付けたあとで転写シールが縮んでしまうかもしれないので、ごく薄く吹きつけて何層も塗り重ねます。溶剤の種類によっては問題が出るので一応テスト塗装してください。この部分のレタリング固定さえなんとかなれば、ほかのカースプレーの部分もふくめて全体につや消しクリアラッカーをかけることができるようになります。

 

注文用の元データの作成

ロゴ「Macintosh SE/30 」は、フォント「Apple Garamond」を縦長に変形したものといわれていて、Windows 版ならネットから無料で「AppleGaramond-Light」のTrue Type が落とせます。しかしWindows 版しかないのであとは各自工夫してください。

      http://www.dafont.com/apple-garamond.font

一方、イラストレータ(8.0J)には「Adobe Garamond Regular」が標準でついています。文字の肉厚は「 Regular」でよさそうです。これを縦長に変形させますが、文字ごとに変形率が異なり、さらに「i」の「・」の配置などを修正する必要があります。

SE/30 をスキャナの読み取り面に直接置いてスキャンし、JPEG形式、フォトショップ3.0形式に保存したものを提供します。自分でイラストレータに配置してデザインしてください。

logo

http://www.marushin-web.com/manuals/SE30_logo.jpg

http://www.marushin-web.com/manuals/SE30_logo.PS3.hqx

色指定は「黒一色」だと料金も安いのですが「Macintosh SE/30 」をイラストレータ(8.0J)のカラーピッカーで複数箇所の平均をとってみると実際は C=65% M=45% Y=40% K=30% の「藍色に近い黒」でした。

デザインしたデータをクロマテック製作会社に送って処理してもらいます。

有限会社エイドクラフト

      http://www.aidcraft.co.jp/product.html

他にデータ作成方法としては昔のSE/30 のカタログから文字をスキャンする方法もありますね。

ここまで調査し、実際にクロマテックのサンプルも送ってもらい良好であることは確認しました。

しかしながら、我が身の塗装に関する不器用さについて過去をふりかえってみると、まあ急いで実物に塗料を塗る必要性もないわけで、ここは一旦休憩することにしました。(プロの塗装に頼むのが無難かもしれません)

SEのケース内部にはジョブズをはじめSEにかかわったメンバーのサインが残されています。画家や書家が自分の芸術作品にサインを入れたのと同じです。技術と芸術の交差点に立つデザインをめざすApple の理念を思えば、たかがスプレー塗装とはいえ、これまた芸術的レベルで仕上げねば亡きジョブズに申し訳が立たないと思うのであります。

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