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2017.7.28 最終確認

分解の極意
分解の極意

パソコンを分解する時の最大の鉄則、それは見えるネジは全部はずすということです。

もちろん一気にはずすと、外装のネジは長さが違っていたり、強度を失って樹脂が折れたりするので、どこをどういう順番ではずすか作戦を立てながらすすめます。

全部はずしたつもりなのに、どんなに力をいれてもびくともしない、本当に10分の1ミリも動かない箇所があれば、それはネジのうっかりはずし忘れか、「かくしネジ」が存在するかのどちらかです。とくに日本人の大工は「かくし釘」といって、釘を使わないことを最上とし、どうしてもの時には目かくしをして釘が目に見えないように仕上げてきたことから、国産パソコンでもその理念が踏襲され、とくにノートPCの液晶まわりはいまでも目かくしが使われています。

近年は金属製に代わり作業工程が少なくできる樹脂製のパーツが増えたため、目かくしではなく「はめこみ」式で装着している場合もたくさんあります。作ったときにどう組み込んだかという視点で部品同士の構造を見れば、はめこみ式か目かくしかの判断もできるようになります。

 

デスクトップ、とくにショップブランドPCのマザーボードは、リセット端子、USB端子などフロントパネルと接続する端子などは一度抜くともとの位置がわからなくなるので、複雑な部分はデジカメで写真をとりながら作業します。日数が経過しても部品の場所がちゃんとわかります。

ノートPCははずす部品点数が多くネジの種類が多いので、ユニットネジをセットにし、ユニットごとにはずした順に並べておきます。ただし、部品の入荷待ちで日数がかかる場合は、外装の一部以外をすべて元の状態に組み上げておきます。そうすれば分解経験を1回多く積むことができますし、保管場所もとりません。

 

分解方法については、分解マニュアルが入手できる大手海外メーカー製PCの場合は問題ありませんが、国産PCの場合はネットで分解記事をさがすことになります。それも見つからなければ、オークションなどでの分解マニュアルを買わずにジャンクを手に入れて実地でバラしてみます。そのほうが、どう作業したら部品を破損させてしまうのかコツがよくわかり、本番では失敗しなくなります。

タブレットPC、スマホ、ゲーム機は、パーツの大きさ、厚さ、強度がひと桁近く違います。つまり、ネジ1個をまわす力の入れ加減もそれだけ難度があがります。君子危うきに近寄らず、費用がかかってもメーカー修理に任せましょう。

 

少なくともここまでの文章を読んだあなたの分解に関する予備知識は、まちがいなく格段にアップしたはずです。

Macの分解ツール
(1)Mac オープナーとトルクスドライバー

コンパクトMac を分解するときに必要なのがセパレータ(通称「Mac オープナー」「こじ開け器」)とロング・トルクスドライバーの2つです。

特に外装を傷つけずに、フロントパネルと後方カバーを分割する際にはMac オープナーは必須アイテムです。現在でもカモン製が生産、販売されているのでヤフオクなどで入手はラクです。事務文具用の昔ながらの金属クリップの大きなもの(洗濯バサミタイプ)を押し開くように代用を試みましたが、少しすべるのでケースにキズをつけるおそれがあります。

一方、コンパクトMacの上面の取手の奥にある2のT15サイズのトルクスネジをはずすには、最低でも有効長が130mm以上あるロングタイプのトルクスドライバーが必要です。

オープナーとセットだった「Mac用」のものは品切れの店がほとんどですが、車用のHAZET製のHZ803LG-T15(有効長250mm)が少し高いですが入手可能です。また、インパクトドライバー用のロング交換ビット Anex 製 (兼古製作所) ACTX-1515 なら全長150mmで、市販の6.35mm用ラチェットハンドルに装着しても10mm程度の余裕をもってネジの脱着が可能です。(当店で確認済み

ビット、ハンドルとも1000円前後ですが、ホームセンターで売っているドライバセットに入っているものの中にはビット軸の六角の対辺が6.35mm以外のものがありますので、あまり安いものは要確認です。(プロ用は6.35mmです

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Mac オープナー(「こじあけ器」とも)

かつてよく販売されていたT15ロング・トルクスドライバー(有効長275mm)

下:Anex製ACTX-1515 (有効長130mm)と6.35mm用ラチェットハンドル

ロングタイプのビットホルダーの場合、先端部分で20-30mmのショート・ビット交換するタイプはほとんどのものが交換部分の径が太くてネジ穴の最深部まで入りません。

またラチェットハンドルに ロング交換ビットAnex 製 ACTX-1515 を装着する場合はぎりぎりの長さになり、使えなくはないですが、この中間に延長用のビットホルダーをかませばさらに使い勝手がよくなります。延長用のビットホルダーなら径は15mm以上の太いものでもOKなので商品の選択肢は広く、E-Value製の延長用なら1,000円ちょっとです。

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E-Value製六角軸延長バー300mm

ベッセル製ロングビットホルダーEXJ300

ベッセル製ロングビットホルダーEXJ150 (150mm)

(2)その他のMac の分解に必要なドライバー

Apple製品とHP製品はなぜかトルクスネジが多く使われています。

Mac製品でもコンパクトMac以外ではT15サイズよりも小さなトルクスネジが使われており、iMac G5あたりではT10、T8、T6 用のトルクスドライバーが必要です。Powerbookもトルクスドライバーなしでは作業になりません。

L字タイプのセットものではT9以下のサイズがないので、作業製も考慮すると単品でそろえるほうがいいです。

主なメーカーとしてはベッセル、エンジニアなどがありますが、当店はドライバー類に関してはベッセル製品をおすすめします。M2プラスネジをはずす場合でも、安物とは精度も耐久性がまったく異次元です。

(3)Power Mac G5 の場合

六角ナット回しを使うD-Subの六角オスネジだろうが、六角レンチを使う六角穴ネジだろうが、T15ロング・トルクスドライバーもふくめて「たいていのネジ類をはずす工具は持っている」と自負していた当店に立ちはだかったのが、友人のもつPower Mac G5 Late2005

CPUまわりの巨大な冷却ファンユニットをはずすのに「ロングタイプの六角レンチ先端部軸対辺が3mm用と4mm用の2種類」が必要でした。このときもAnex製のロング六角レンチビットを購入し、上記のラチェットに付けて使いました。たぶんこれから先、このロングビットを使うことはまずないと思いますが、L字タイプのセットものよりははるかに使いやすいのでよしとしましょう。

液晶ユニットをバラす 

液晶モニタであってもノートPCの液晶部分であっても内部の液晶パネルやヒンジ、インバータなどにアクセスするためには、液晶ユニットをカラ割りしなければなりません。ノートPCの場合は液晶面も裏側もネジを見せないように、液晶側の四隅の小さなゴム部品の裏側に隠しネジがついています。

このゴムまたは樹脂部品を、細いマイナスドライバかカッタナイフの刃先ではね上げてはずします(修復後はできるだけ両面テープで再接着します)。

ほとんど例外なく液晶前面パネル(フレーム枠側)とノートPCの天板側は「はめ込み式」となっています。

液晶ユニットをカラ割りポイントは2つ。使うツールは軟質ビニル板のみ。カラ割り開始位置は、液晶前面パネル(フレーム枠側)の最下部中央からです。

むずかしい部分は上下左右の四隅で、とくに下の左右は「割る力」が必要な分、失敗すると割れやすいです。また上部中央は液晶フックがあって樹脂部分が薄くなっているのでここも注意します。

軟質ビニル板をすきまにまっすぐ入れると1mmほど入りますのでそのままどちらかに滑らせてゆき、はめこみの噛み合わせ部分に当たったら、軟質ビニル板を少しななめに入れてかみあわせを解除します。自分のやりやすい向きで、できるところから順にはずしながらこれを周囲にわたって行います。

ここで使う軟質ビニル板はホームセンターで売っている0.5mm厚の軟質塩化ビニル板です。カラ割りとともに変形し、割れたりちびたりしますが、はさみで切り直せばまた復活します。

 

軟質ビニルを使うとキズつけないで分割できる

爪でガラスにキズがつかないように、軟質ビニル板はノートPCに使われている硬質プラスチック(さまざまな素材あり)よりも柔らかいため、応力による破損でない限りかなり力をいれても問題ありません。

また、樹脂部品の噛み合わせによる「はめ込み」部分は硬質プラスチックの弾力性を利用したものですから、こちらも力がかかってもある程度大丈夫です。このことをふまえて、噛み合わせ箇所にしぼって軟質ビニル板をさしこむ角度とちから加減を合わせればおもしろいようにカラ割りができるようになります。

ブログなどでは二液混合接着剤のヘラなどもいいとありますが、この0.5mm厚なら20インチ(ワイド表示なら24型)ぐらいの液晶ユニットのカラ割りができます。(当店ではHP製のがっちり中量級の20インチワークステーション用モニタも割りました。さすがに汗だくですが)

ノートPCをバラす

ノートPCを分解するときの第一目標はキーボードはずし、第二目標は上半身(液晶部分)分離で、この2つをクリアすればどんなノートPCでも完全分解できます。

キーボード本体は裏側から2、3本のネジで固定されているものが多くさらにファンクションキー側のカバーの真下で3-4本のネジ止めをしているものが圧倒的です。いくつかの機種は、キーボードのスペースキー側か、またはファンクションキー側の3-4カ所にフックするための小さな樹脂の爪が出ている場合があります。

カバーを手でそのまま左右のどちらかにスライドするもの、どこかでネジを1本だけ使っているもの、液晶カバーのヒンジの後部部分を上下に割って前側に起こせばはずれるものなどさまざまですが、こうしたはめこみ式のカバーをはずすには「えいやっ!」の力が必要な場合が多く、手前側に倒すのか、逆に手前側からはね上げるのかの推理がはずれれば、そのままバキ折れとなります。そうならないためには、付近表裏に見えるネジを全部はずします。また少し力をいれてみて、10分の1ミリレベルで何か位置がずれているものがあるか注意深く観察します。

ノートPCの構造は各社とも個性ぞろいで、ひとからの預かりものや大切な分解の場合はできる限り分解マニュアルを手に入れるか、ジャンク品で一度練習を積むのも失敗しない方法の一つです。

ノートPCの裏カバー(底カバー)をはずすということは、キーボード・パームレスト部分と上下分離するということです。ノートPCの内蔵電池(RTC電池、CMOS電池)の多くはこの作業までやらないとアクセスできない場合が多いです。(CR2032電池やML1220電池を使っている場合は本体底のメモリかCPUファンまわりのカバーを開ければ見えます)

キーボードと液晶ユニットをはずしたあと、キーボードの真下にある金属面のネジとコネクタ類をすべてはずし、本体を裏返して見えるネジをすべてはずします。光学ドライブをはずした場合だけに見える)上部カバーとの短いネジを使っているものもあります。

ここまでくると、パームレスト面とほとんど分離されいることがわかります。

パームレスト面(上部カバー)と裏カバー(底カバー)はだいたい(トラックパッドあたりの)正面手前中央部分と(強度が弱い)光学ドライブの付近で噛み合わせになっているので、液晶ユニットのカラ割りと同じように軟質ビニル板でその部分を中心に斜めにパキパキとこじ開けます。

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